産業看護師が勤務する「企業内医務室」「企業内診療所」「企業内健康管理室」の違い

産業看護師(企業看護師)の求人を見てみると、勤務先として「企業内医務室」「企業内診療所」「企業内健康管理室」のいずれかが書かれていることが多いです。

 

この3つの施設は仕事内容や用途が異なるのか?気になっている人も多いと思いますので、一つずつ解説していきたいと思います。

 

まず企業内医務室ですが、企業内医務室というのは学校の保健室と同じで、病気になった時やケガをした時の応急処置や看護を行ったり、ベッドがあってゆっくりと休めるようになっていたりする部屋のことです。大手企業であればこのような企業内医務室が存在していることが多くなっています。

 

主な特徴としては、看護師や保健師などが1人で勤務するケースが多くなっているのですが、会社によっては2人で勤務するような場合もあります。健康診断などもこのような企業内医務室で行われる場合もあるのですが、比較的小さめの部屋となっているので、身体測定など一部の健康診断だけ企業内医務室で行うというのが一般的です。

 

次に企業内診療所ですが、この企業内診療所というのは、会社の中に存在している小規模なクリニックのような感じの施設で、社員専門のクリニックと言っても過言ではありません。そのため、看護師だけではなく医師も一緒に勤務しているのが一般的ですし、薬剤師が勤務していて薬を支給してくれるような場合が多くなっています。

 

最後に企業内健康管理室。企業内健康管理室は、メンタルケアや健康に関する相談を受け付ける部屋になっていて、企業内医務室のように急病人のケアやケガ人の応急処置なども行っているので、企業内医務室よりも大規模な部屋と考えてよいでしょう。通常は企業内医務室も、企業内健康管理室も一緒にして医務室と明記することも多くなっているのですが、企業内健康管理室には医師も勤務しているのが一般的です。

 

施設の名称に厳密な定義はない

ここまで解説してきたように、3つの施設の名称と中身にはある程度の傾向がありますが、実際は厳密な定義はありません。名称を付ける際の基準や判断は企業によって異なるということを覚えておきましょう。

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